「新説魔法少女」プレイ日記 第四十九話~第五十一話
第四十九話 光を超えて
シナプス博士が開発していた新型マジカロイドのもとへ向かう千代子たち。そこにタウから、地球に潜伏していたロソ族・キーの端末に残っていた映像ログが届く。
そこに映っていたのは違法な手段でシナプスを禁錮刑から免れさせたキーたちと、バイオモンスターを製造し地球を実験場にする一連の動き、そして千代子たちの戦いの背景にあったイド星・エレエス星それぞれの思惑だった。
奥へと進む一行の前に、セントロメアと……黒髪の千代子に瓜二つの新型マジカロイドの姿が現れる。
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「心」のマジカロイドは、恐怖の心を増幅させバイオモンスターを具現化する。恐れを振り払って戦う勇気の源が千代子であると気付いた新型マジカロイドは、その心から作り出した日向遥とともに千代子たちに攻撃を仕掛ける。
変身道具が破壊され成す術のなくなったかに見えた千代子が、夢……いや心のなかで過ごした穏やかな時間。そこで「心」を取り戻した千代子は再び立ち上がり、新型マジカロイドに立ち向かうのだった。
感想
冒頭から戦いの裏側の話とそれに伴うアドレナの動揺など盛りだくさん。
そして新型マジカロイドの「強さの種類」が、単に様々な能力を扱えるという類いのものではないところ、心の能力はやはりシナプス博士が会心作というだけあります。
プレイヤーからしても絶望に次ぐ絶望……からの、まさかのその「心」の能力を結果的に逆手にとった打開! 「形になるくらい本気で」意地を張った千代子……「超光」のグラフィックには作中一番の燃えポイントがあるのでここではスクショを載せません。キミの目で確かめろ☆
第五十話 魔法少女
爆発する施設からワームホールで地球に帰還した千代子たちは、テロメアの家で一夜を過ごした翌朝、それぞれの家への帰途についた。
新たな名前<扶桑 真千代>と名乗ることにした新型マジカロイドの提案でエレエス星の報道を見、情勢の急変を知ったアドレナは一人本国への帰還を果たす。
そこに現れたのは彼女の父親・エレエス星のニューロ総統だった。マジカロイドの運用改正に反発、シナプス持っていた情報の公表を宣言し父のもとを去ったアドレナの前に、
アンドロイドを利用した26番目のマジカロイド・通称マルチノイド達が立ちはだかる。
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アドレナの危機を察して再びエレエス星に向かった千代子たちだったが、マジカロイドの制御システムによってほとんどが変身不能にされてしまう。 千代子は真千代の能力によって「心」の増幅を試みる――特別なのは千代子だけではない、地球からここに来た全員が今、魔法少女に、魔法戦士になったのだった。
感想
これですよ。
アドレナの窮地→全員でエレエス星へ→変身できない→千代子・烈・真千代・テロメアは戦える→みんなの危機→真千代の力を使って逆転……絶望と希望の目まぐるしいジェットコースター。
みんなのリーダーが千代子だったからこそ打開できた、と同時に千代子のそばにみんながいたからこそ逆転できたというこのカタルシスったらないですね。
事ここに及んで唯の力も宿って……まさに魔法少女、タイトル回収ここに極まれりです。
敵の首謀者もその心理もず~~っと見えないまま四十話以上やってきて、ラストもラストになってシナプス……の更に後ろにあった計略が露わになるってえと、こいつをぶっ飛ばさないわけにはいかねえってのがプレイヤー心理でござい。
第五十一話 明日に架かる橋
アドレナを保護し、施設を飛び出す千代子たち。夕焼け空のもと、最後の戦いが始まった。
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![プレイ画像51-6](../../assets/images/games/mahosho/thumbnails/mahosho_5106_thumb.jpg)
ニューロ総統はマルチノイド、バイオモンスター、そして専用パワーアーマーを装着したマルチノイド・オメガといった総力を投入した。 その全てを倒した時、無情にもその戦いが無駄であったことを告げる最後の攻撃が千代子たちに降り注ぐ――!
感想
戦闘前の「情報収集」ではそれぞれの会話を見ることができます。普段の性格や戦ってきた時間の長さなどの違いから、最後の戦いを前にした各々の姿勢や態度が見えてよいですね。
そしてこの時の音楽の使い方が素敵です。曲自体はこれまでのイベントでも流れていますが、拠点終了から最終話サブタイトルが出て戦闘直前の会話へ……とこの流れはぜひプレイして感じて欲しいです。
敵を全滅した後、ニューロの最後の攻撃に抗う千代子の行動に対して、戦闘能力は高くても経験に乏しくまたこれまでの千代子のことも知らない真千代と、烈や月菜、朱莉とでは反応が違うのも見どころですね。
第五十話でのタイトル回収も鮮やかに、これまで科学の力でマジカロイドとして戦ってきた千代子たちが最後の最後に「魔法少女」として起こす奇跡にはどうしたって感動してしまいます。
後は何書いても核心すぎるので黙っておきます……。
エンディング
これからの架橋町に、地球そしてエレエス星・イド星の未来にいいことが起こりますように!
プレイ日記を終えて
スクリーンショットを載せるとネタバレをどうしても含んでしまうのですが、それでもなるべく核心を突く大事なところや一枚絵などは載せないようにしました。 TSさんには快くOKしていただいて本当に感謝しています。
2011年頃にTSさんがサイトで連載(出来たところまで随時公開)されていた「魔法少女」の頃から、「科学技術(注射)で変身」し、更に悪の組織なのか何なのか全く分からない生物との戦いに巻き込まれるという設定に引き込まれました。 この時すでに氏の作品(「えるまに」「OtoZ」「昴の騎士」「餓猫伝」)をプレイしていたため、こんな面白い作品たちを作る人の新作が! と当時いつも更新を楽しみにしていました。
今回リメイクされた「新説~」は当時のツール・SRPGツクール95では出来なかった表現がされており、例えば立ち絵の豪華さ(当時から場面に合わせた顔グラフィックの細かな設定はされていましたが)であったり、 中でも戦闘アニメの表現は格段に滑らかかつ燃えるものになっています。個人的には月菜のオールレンジ攻撃や香の雷音が好きですね。そしてプレイした人なら分かると思うのですが唯のワールドイズマイン、光のあの人の必殺技、そして千代子の最強技……と アニメーションによる表現がどれも抜群に格好良く、プレイする上で大きなモチベーションとなったことは間違いありません。
キャラクターについては、やはり群像劇なので登場人物それぞれについて、普段の生活、あの人といる時、この人といる時、初めての戦い、切迫した状況……などあらゆる場面で各々の個性が出ていると思います。
忍と香の双子のように、見た目どころか表面上の性格まで似ているように見えるキャラでも、リリーと二人でいる時、人型の正体が分かった時……などの場面を見れば、異なる個性を持っているのだと分かります。
千代子は主人公だけあって色んな状況、場面、人との会話、人からの評価が描かれていて、どの千代子も大好きなのですが、他に好きな人物というか関係性だと「唯から月菜、梢、加音、千代子それぞれへの接し方」、
「加音が唯に抱いていた感情(最初は憤り、怒り、疑義……といったマイナスなものばかりだったと思いますが、最後はもう少し違った目で彼女を見ることができていたのではないかと思います)」といったものが印象に残っています。
それから「怒り」の感情―千代子や遥はもちろん、序盤に千代子を疑い朱莉を助けようとする七海や、前述の加音もそうですしリリー、烈、月菜……などなど―が描かれる場面がなんか好きですね。
音楽の使い方とか敵キャラの造形、みんなの立ち絵だとか素晴らしい点を挙げればきりがないのですが、やっぱりシナリオが最高! というのが一番です。生きていく希望というものを抱こうという気にさせてくれます。
この作品について
本作はフリーゲームですが、私はDLSiteにて高難易度IFストーリー付き有料版「新説魔法少女+」を購入してプレイしています。
+には今回プレイした新説魔法少女(フリー版と同じ)よりもハードな高難易度版が付属しており、タイトルを「アドレナ戦記」として、千代子ではなくアドレナが主人公となり、エレエス星・イド星マジカロイドたちが地球で戦っていたら……というIFストーリーが展開されます。
今まさに有料で販売されているのもののため今回のような形でのプレイ日記を作る予定はありませんが、こちらも是非プレイしてみたいと思っています。
最後に
作者のTSさん、本当に素晴らしい作品をありがとうございます。そしてこのプレイ日記を読んだ方で未プレイの方は、下記に改めてリンクも記載していますので是非「新説魔法少女」をプレイしてくださいね。