「新説魔法少女」プレイ日記 第三十七話~第四十二話
第三十七話 空っぽ
せつなから電話を受けた朱莉は、自分たちの戦いや遥のことについて話す覚悟を決める。日向家に赴いたのはリリーらも含めて六人。バイオモンスターのこと、これまでずっと戦ってきたこと、そして遥のこと――。 そして、せつなは千代子が千代子に戻れるよう声をかける。自室にこもり遥宛てのメールを見た千代子は全てを思い出し、一人飛び出して泣くのだった。
千代子が遥の死を、そして自らのことを思い出すきっかけとなったのは、伊万里がリリーにの治療を受ける前、自らの死の可能性を感じていた時に遥に送っていたメッセージだった。 まだ生気なく戦闘力もない千代子は戦場に駆け付け、戦いの後、伊万里に「ハル」の正体を伝えたのだった。
感想
伊万里がマジカロイドになる前からのハルさんとの交流が、こんな形で千代子を救うことに……まだうつろなままの千代子ですが、再び歩き始めるきっかけとなりました。 物語開始当初は学校など周りからの悪評で問題児とされていた千代子でしたが、彼女をちゃんと見てくれている人が仲間にも家族にもいるということがこれから先の立ち直りに繋がっていくと思います。
第三十八話 時計の針
千代子から連絡を受けた烈が依頼されたのは、遥がやり残したゲームをクリアすることだった。警察が千代子を監視する中、日向家に通い千代子と共にゲームをプレイする烈。 一方、朔也は新たなバイオモンスターの巣を発見し、光の能力の代役として祐樹に連絡を取る。
栞たち他の北中組も復帰したが祐樹の能力だけでは洞窟は暗く、撤退戦を余儀なくされる。脱出後、地上に集結していた戦車によって巣は潰され、ひとまずの安心が訪れた。
同じころ、千代子と烈がプレイするゲームは大詰めを迎えていた。彼女もまた、自らの戦いに臨んでいるのだった。
感想
バイオモンスターの巣には相変わらず不審なものがあったり色付き異常個体が出てきたりと人為的な何かが臭ってきます。 遥の残したゲームをプレイする千代子は、遥の死と向き合うための、心を取り戻すための戦いのようです。
第三十九話 戦神への信仰
タウが告げた最後の戦士、「相」の能力のマジカロイド候補者は私立中の一年・比叡要という少女だった。以前の戦いで目にした千代子に神のようなものを見た要は、千代子に会えるならと戦いに参加することを承諾する。
要の能力はリリーが負っている神経の負担を他者に分配することを可能とするものだという。これにより、リリーは能力を再び使えるようになるまでに回復するということだった。
要の参加に加え、フィーが変身道具に取り付けたカメラである程度の視力を疑似的に得たリリーは「命」の能力を最大限にまで引き出していたこともあり、戦闘は無事に終了。 要はついに千代子との対面を果たし、ゲームをクリアするために去る彼女をずっと見つめるのだった。
感想
千代子が自分を失っていた間の行動により、以前はせつなに変身の事を知られ、警察からは監視対象にされ、そして今回は要という信奉者を獲得するという事にまで波及していたのでした。 マジカロイド最大の長所と短所をフィーが言ってくれてますが今のリリーは長所を、千代子は短所を体現していますね。あとは何が千代子の心を癒して、あるいは奮い立たせてくれるのか。
第四十話 赤と青
千代子と烈がプレイするゲームはエンディングを迎えた。それは作中の主人公と自分を重ね合わせていた千代子にとってあまりにも悲しいものだった。
片時も離さなかった遥の変身道具を置いて、部屋を飛び出した千代子。
彼女を追って町に出た烈はバイオモンスターの襲撃と、喋る猫――フィーやタウと同じロソ族の「キー」に遭遇する。
キーは烈を化け物と戦う戦士にする事ができると言うのだが……
キーはバイオモンスターを「使う」側の人物だった。蜂に刺され魔人型バイオモンスターとなってしまった烈だが…… 千代子に渡すために持っていた遥の変身道具が、誰にも予想できなかった奇跡を烈にもたらしたのだった。
感想
ここまでで一番熱い展開。遥が遺したゲームのエンディング、それに怒り変身道具を置いて飛び出す千代子、変身道具を持って追う烈、
敵側の人物との遭遇、そして烈の身に起きる悲劇……と全てがハマってからの
「……ああ 任せろ」。
燃えです。
第四十一話 決戦
烈の身体から取り外された魔人型の変身道具はタウによって分析されていた。いつものテンションで開催された町内防衛会議にて、分析結果から敵はイド星からのものであることが伝えられる。 そして、千代子を彼らの星へ連れてゆく許可もおりたという。ほどなくしてバイオモンスターが出現するが、そこには糸を引く小さな影があった。
バイオモンスターを使役していたキーの居場所を音の能力で突き止めた。確保に向かったフィーは銃口を向けられるも、間一髪で駆けつけた真央たちに救われる。 追い詰められたキーは証拠も証言も残さない方法を選んだのだった。
感想
バイオモンスターと違って意思のある敵側の人物が登場したことでさらにお話が動いていたのですが……あの場面でこういう行動がとれるからこそキーが選ばれて地球にきたのだという感じがしますね。
架橋町に現れる敵もこれでほぼひと段落と言ってよいようで、そうなると残るはエレエス星。と、否が応でもプレイヤーとしては期待が高まります。
細かいですが、琴音が食ってる草はリメイク前はセリだった気がしますね。
第四十二話 前へ!
ワームホールの移動は一日一人の移動が限界。一度に何人もの移動をするための途方もない負のエネルギーを闇の能力で作り出せないかと思案する千代子だったが、目的に足るほどの質量は作り出せない。 一方、もかと琴音たち私立中組はエレエス星についていくことを話し合っていたのだった。
千代子は翌日、栞のブラコンに端を発した南北中央戦争(?)にかこつけてエレエス星への同行を乞おうとするが、どうしても言い出すことができない。 そんな中、敵の残存勢力が三か所に現れた報を受け、部隊を分けて掃討に向かう。
戦力の分散による敗北は千代子のトラウマだったが、無事切り抜けることに成功。 エレエス星へは仲間と共に行きたいという意思を伝えることができた千代子は、その心のはたらきによって闇の能力を開放――理論上のものでしかたかった大質量ワームホールを開くことに成功したのだった。
感想
自分がやらなきゃいけない、自分がひとりで……と思っていた千代子がここにきてついにみんなを頼れるように。 第四十話に次いで熱い場面だと思います。それから葉子さんと米子さん(なぜかさん付けしちゃいます)の関係性もいいですね。